東京都大田区にある西馬込あくつ耳鼻咽喉科の阿久津です。
新型コロナの抗体検査を調べていくうちに、アボットにいきつく患者様が多いのではないでしょうか?
国が推進している新型コロナに対する実態調査には、アボット社製の抗体検査が使われることが決まりました。
こちらは、過去に感染したことがあるかを確認する抗体検査になります。
予防接種で抗体がついたかを確認したい方は、こちらをご覧ください。
新型コロナワクチン接種後に中和抗体検査を受けませんか?
アボットは米国食品医薬品局(FDA)より緊急使用許可が出ており、欧州連合よりCEマークも取得しています。
最近の抗体検査キットにはFDAやCEマークはだいたいついていますが。。。
米国製というのもポイントの一つですが、コロナ抗体検査キットではCMICという米国製のメーカーがすでに入っております。
当院でもCMICも研究用(確認用)として保管しております。
アボットの一番のポイントは、感度、特異度の高さではないでしょうか?
感度・特異度について簡単に説明します。
『感度』とは実際に新型コロナに感染しているときに、正しく陽性が出る確率を示します。
『特異度』は新型コロナではないときに、正しく陰性が出る確率を示します。
アボットの抗体検査の結果では、
感度は100%、特異度は99・6%で、
有病率5%の場合、陽性的中率は92・9%、陰性的中率は100%
という結果でした。
アボットはIgGのみの検査となりますのでご注意ください。
あとはロシュもありますね。ロシュはアボットを上回る成績を出している感度・特異度の結果ですよね。
当院で、抗体検査の相談をお受けするときも、こちらの2つの抗体検査を受けられないかの相談をよくお聞きします。
実際の所、当院ではアボットの抗体検査はお受けできません。
そもそも、アボットの新型コロナの抗体検査キットは、特別な医療機器(アボット社製の全自動分析装置)が必須となります。
当院では、連携施設にお願いし、アボット社製の抗体検査を6月8日から実施できることになりました。
6月からの厚生労働省の新型コロナの実態調査にアボット社が採用
厚生労働省が行う新型コロナウイルス感染症の抗体保有率を把握するための定期的な実態調査に、アボット社が選ばれました。
こちらは、東京・大阪・宮城の3都府県で実施予定です。
アボット社より精度の高い抗体検査は?
現在の所、アボット社よりも精度が高い抗体検査は、スイスのロシュ社になります。
ロシュ社の性能は、現在世界的にみても高性能であり、感度100%、特異度99.8%であり、陽性的中率96.5%、陰性的中率100%となっています。
当院では、ロシュ製の抗体検査を6月8日からスタートさせます。
最後に
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