東京都大田区にある西馬込あくつ耳鼻咽喉科です。
今回はスイス・ロシュ社の新型コロナの抗体検査についてです。こちらは、過去に感染したことがあるかどうかの抗体検査になります。
予防接種に対しての抗体があるかどうかは、
新型コロナワクチン接種後に中和抗体検査を受けませんか?
を御確認ください。
ロシュ社は、当院で新型コロナの抗体検査をしていて、質問されることが多いことの1つです。
ロシュ社の一番の特徴は、現時点での最高峰の感度・特異度ではないでしょうか。
感度・特異度について簡単に説明します。
『感度』とは実際に新型コロナに感染しているときに、正しく陽性が出る確率を示します。
『特異度』は新型コロナではないときに、正しく陰性が出る確率を示します。
ロシュ社の抗体検査は新型コロナウイルス発症14日以降の感度は100%、特異度は99.8%です。
陽性的中率は96.5%、陰性的中率は100%という素晴らしい結果となっています。
ロシュ社抗体検査の特異度について
2019年12月以前(新型コロナウイルス発生以前)に集められた5272検体(風邪・その他コロナウイルス検体を含む)を用いて特異度を算出したところ、特異度99.81%となったそうです。
ロシュ社の抗体検査は、当たり前ですが、昔から存在するコロナウイルスに感染していても、陽性とはなりません。
Cohort | 数 | 陽性数 | 特異度 % (95 % CI*) |
Diagnostic routine(鑑別のため) | 3420 | 7 | 99.80 % (99.58 – 99.92 %) |
Blood donors(献血) | 1772 | 3 | 99.83 % (99.51 – 99.97 %) |
Common cold panel(風邪) | 40 | 0 | 100 % (91.19 – 100 %) |
Coronavirus panel(旧型コロナ感染者) | 40 | 0 | 100 % (91.19 – 100 %) |
Overall(総数) | 5272 | 10 | 99.81 % (99.65 – 99.91 %) |
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ロシュ社抗体検査の感度について
症状を有し、PCRにて新型コロナウイルス陽性となった69人の患者様から204検体を測定した所、PCR検査で陽性を確認後14日以降の患者様では、抗体検出感度が100%だったとのことです。
こちらは、PCR検査をしてからの日数であり、症状発現時ではありませんので、ご注意ください。
PCR確認後の日数 | 数 | 感度 (95 % CI) |
0 – 6 days | 116 | 65.5 % (56.1 – 74.1 %) |
7 – 13 days | 59 | 88.1 % (77.1 – 95.1 %) |
≥14 days | 29 | 100 % (88.1 – 100 %) |
すべての検査がそうですが、100%の検査というものはありません。
100%にどれだけ近づけれるかになりますが、企業のやる検査結果はよく出る傾向にありますので、実際はこれよりもすこし低いのではないかと考えられます。
それを踏まえて考えても、ロシュ社の抗体検査は素晴らしく、当院でもぜひ、他の抗体検査と比較検討をしたいと考えております。
ただし、ロシュ社の抗体検査は、病院規模にある大きな検査装置を使って行う検査となりますので、小さな医療機関やクリニックでは行うことができない可能性が高いです。
現在、患者様のご要望にお応えして、様々な手を尽くして、ロシュ社の抗体検査ができないかを探っております。
当院では、
ロシュ社の抗体検査(検査後は、自宅に報告書を郵送) 4800円
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