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マグネシウム
マグネシウム
マグネシウムは、身体にとって大切なミネラルのひとつです。カルシウムの作用と深く関わりながら筋収縮を制御したり、血圧を下げたりするといった役目を果たしています。現代の日本人はストレスフルな方、同時に食事には加工食品が多くなり、マグネシウム不足になっている人が増えています。3食の食事では好きなものだけを食べるのではなく、身体のことを考えてバランスの取れた食事にしましょう。
日本の土は火山灰であるため、もともと摂取できるミネラルが少なくなっています。それに加え、現代の日本人はストレスがあったり、アルコールをたくさん飲んだり、精製された白いお米やパンを食べる機会が増えたため、マグネシウム不足が不足が進んでいます。不足してしまうと、神経興奮、胃弱、腎臓結石などを招いてしまいます。慢性的な摂取不足は虚血性心疾患を引き起こしてしまいます。マグネシウム投与により、高血圧・動脈硬化・糖尿病などの症状が改善されると言われれいます。
目次
マグネシウムって?
すべての細胞や骨に広く存在しておりおよそ300の酵素の働きを手助けし、カルシウムの作用と深く関わりながら筋収縮を制御したり、血管を拡張させて血圧を下げたり、血小板の凝集を抑え血栓を作りにくくするといった役目を果たしています。
マグネシウムは、成人の体内に約25〜30gくらい存在し、カルシウムやリンとともに骨をつくっているミネラルです。50~60%は骨に含まれ、残りは肝臓や筋肉、血液でタンパク質と結合して存在しています。すべての細胞内にも含まれ、体内のミネラルバランスの調整にも一役買っています。不足すると骨から遊離して、神経の興奮を抑えたり、エネルギーをつくる助けや、血圧の維持などの重要な働きに利用されます。
※引用:一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所
マグネシウムとカルシウムの関係
カルシウムとマグネシウムは”ブラザーイオン”ともいわれるほど重要な役割と関係を築いています。
人の身体は60兆個の細胞からなっていますが、そのひとつひとつの細胞の中と外にカルシウムとマグネシウムがきちんとした割合でいてくれることがとても重要になっていると考えられています。このおかげで、血管の緊張性を保つことができたり、心臓がきちんと動いたりすることができているのです。
筋肉の収縮や神経系の伝達機能は、体内の細胞にカルシウムが出入りすることによって行われていて、そのカルシウムの量をコントロールしているのがマグネシウムです。そのため、両者のバランスが少しでも崩れると、筋肉の動きが鈍くなったり、心臓や血管の収縮がうまくいかなくなったりなどと、心臓病や高血圧を引き起こす原因にもなります。また、神経の伝達機能が低下した結果、ストレスを感じやすくなります。
※引用:一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所
上2図は、午前と午後各2時間30分を4℃の部屋で過ごした(環境的ストレス。n=12)
対照は同一の食事でストレス負荷なしの日の値
下2図は、午前と午後3時間、大学生女子12名が小学3年生の計算ドリルを解いた(精神的ストレス)
カルシウムを摂りすぎてもマグネシウムは吸収されにくくなってしまいます。どちらもバランスよく摂取することが大切です。カルシウム:マグネシウムが、血液中に「2:1」の割合で含まれています。そのため、1回の食事に含まれるカルシウムとマグネシウムの割合は、「2:1」が理想です。
上記のグラフのように、何かしらのストレスや飲酒はマグネシウムの吸収を妨げてしまうため、注意が必要です。お子さんなどは牛乳やヨーグルトを多く摂取することもありますが、カルシウムばかりの摂取はよくありません。マグネシウムが多く含まれる食品と一緒にバランスよよく摂る必要があります。どんな栄養素も「多すぎず、少なすぎず」が基本ですが、毎日普通に食事することを心がければ、摂りすぎの心配はありません。
食品として摂取したマグネシウムの吸収は主に小腸で行われ、腎臓で排泄されていきます。腸管での吸収はビタミンDによって促進され、過剰のカルシウムやリンによって抑制されます。摂取量が不足すると、腎臓でのマグネシウムの再吸収が促進されたり、骨からマグネシウムが放出されたりすることで、マグネシウムの血中の濃度を一定に保ちます。
マグネシウムにはどんな働きがあるの?
マグネシウムが関わる働きとしては以下のようなものが挙げられます。
・カルシウムとの相互作用で、骨や歯を発育・形成
・体内のさまざまな酵素を活性化させ、エネルギーをつくり出す
・タンパク質の合成
・神経伝達の制御
・心機能の維持
・神経伝達
・筋肉を収縮させる
・体温や血圧を調節する
マグネシウム不足するとどんな症状が起こるの?
マグネシウムが不足すると以下のような病態が起こるといわれています。
□低カルシウム血症
□骨粗しょう症
□うつやイライラなど精神症状
□筋肉の痙攣(けいれん)
□冠動脈のれん縮
□神経・精神疾患
□不整脈
□食欲不振
□下痢、便秘
□生活習慣病
症状としては下記がありますので、当てはまるものがないか確認してみてください。
□まぶたがピクピク動く
□循環器系に不安がある
□気分が落ち込みやすい・疲れやすい
□手足が痺れる・足がつりやすい
□日常的に偏頭痛がある
□集中力の低下
□こむら返りしやすい
□背中・首の筋肉痛
□高血圧・低血圧
では、マグネシウムが十分に摂れているとどんな良いことがあるのでしょうか?
・気持ちが安定する
・筋肉の働きをスムーズにする
・歯や骨が丈夫になる
・体温・血圧の維持
・カルシウム沈着を防ぐ
・血液がサラサラになる
マグネシウム不足になりやすい人は?
マグネシウムを取っていていても下記に当てはまる方はより多くのマグネシウムが必要となります。そのため、特に不足しないように注意が必要です。
□ストレスが多い
□慢性的な便秘
□飲酒が多い
□白いパンや白いごはん、お菓子などをよく摂取する
□インスタント食品やファストフードを食べる機会が多い
□様々な薬の投与がある
□利尿剤を使用している
1日に必要な摂取量はどのくらいなの?
マグネシウムは、長期にわたって摂取量が不足すると、骨粗しょう症、心疾患、糖尿病といった生活習慣病のリスクが高まる可能性があると言われています。国民健康・栄養調査結果によると現代の日本人はライフスタイルや不規則な食生活で、摂取量が少ないという報告があります。主食や野菜をきちんととって摂取量を増やしましょう。
マグネシウムは通常の食品からはとり過ぎる心配は少ないです。しかし、健康食品やサプリメントなどからとり過ぎた場合には下痢になる可能性があるため、適切な摂取を心掛けるようにしましょう。
マグネシウムの摂取量とは関係なく、マグネシウムの吸収率は変化したり、尿中排泄量が増減してしまいます。そこで、マグネシウムを摂るときは、食べ物の中に含まれるマグネシウム量だけに注目するのではなく、吸収や排泄に関わる環境因子についても考えてみてください。お酒を飲んだり、ストレスを感じた時などは特にマグネシウムを意識して摂るように心がけましょう。
下記は厚生労働省が日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会報告書を基に、ポイントをスライドにまとめた一部です。厚生労働省の推奨量は、必要最低量であり、普段からこの量を摂取できていれば問題がないわけではありません。
※引用:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
マグネシウムを多く含む食材
アーモンドをはじめとする種実類、魚介類、藻類、野菜類、豆類などに多く含まれています。私たち日本人は歴史的にマグネシウムの多く含まれている未精白の穀物や植物性食品を摂取してきた民族といわれ、現在も穀物から最も高い割合でマグネシウムを摂取しています。
食べ物で気をつけたいのは、さまざまな用途で加工食品に使われる「リン酸塩」です。リン酸塩は、原料である肉の水分を保つ効果があり、柔らかい食感になり、おいしくなるためにソーセージやハムなどに使用されています。しかし、リン酸塩を摂取すると本来吸収できた栄養素が阻害されると言われています。
マグネシウム・亜鉛不足の方は特に気をつけて食品を食品を選択していただきたいです。リン酸塩は、長期にわたって過剰摂取すると、腎機能の低下、副甲状腺機能の亢進、カルシウムの吸収抑制などが起こることと言われています。
マグネシウムが摂取できるのは、食事だけではないことをご存知ですか?マグネシウム入りの入浴剤を使い、お風呂に溶かして入浴することでも乾燥肌改善の効果が得られると期待できます。マグネシウムは熱で変化しないので、入浴にも適しています。浴槽を痛めつけることもありませんし、赤ちゃんやお子様との入浴でもご利用可能です。
当院では、「エプソムソルト」をおすすめしています。名前や見た目から塩だと思われる方が多いのですが、塩ではありません。エプソムソルトは高純度の「硫酸マグネシウム」海のミネラルの結晶です!
必須・主要ミネラルの「マグネシウム」が不足すると骨粗鬆症・神経疾患・精神疾患・不整脈・心疾患・筋肉収縮異常などが起こることと言われています。
実はマグネシウムは、経皮吸収といって皮膚から吸収されやすいという特徴があり、この研究が進んでいる欧米では、経皮吸収マグネシウムアイテムがとても一般的です。
エプソムソルトが入ったお風呂に入ることでリラックス効果もありますし、それ以外にもいくつかのメリットがあります。
≪エプソムソルトのメリット≫
1. 睡眠の質改善とストレス軽減
2. 筋肉の痛みや腫れの軽減
3. 運動パフォーマンスの改善と回復
4.乾燥肌、敏感肌、アトピー肌症状の改善
まとめ
身体の代謝に重要な役割をもつマグネシウムをご紹介しました。
マグネシウムは摂取量とは関係なく、マグネシウムの吸収率は変化したり、尿中排泄量が増減します。そこで、マグネシウムを摂るときは、食べ物の中に含まれるマグネシウム量だけに注目するのではなく、吸収や排泄に関わる環境因子についても考える必要があります。
現代の日本人の食事には加工食品が多く、またインスタント食品を食べることが増えました。同時にストレスなどを抱えている人も多くいます。こういった生活はマグネシウム不足へと導きます。マグネシウムに限ったことではありませんが、3食の食事では好きなものだけを食べるのではなく、身体のことを考えてバランスの取れた食事にしましょう。そして時にはサプリメントなどで補ってあげるのも一つの方法です。健康で元気な生活をおくるためにも、意識して生活しましょう!
ミネラルから探す
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マグネシウム
マグネシウムは、身体にとって大切なミネラルのひとつです。カルシウムの作用と深く関わりながら筋収縮を制御したり、血圧を下げたりするといった役目を果たしています。現代の日本人はストレスフルな方、同時に食事には加工食品が多くなり、マグネシウム不足になっている人が増えています。3食の食事では好きなものだけを食べるのではなく、身体のことを考えてバランスの取れた食事にしましょう。
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鉄
鉄は、体内で繰り返し利用されるリサイクル栄養素です。常に呼吸力が低いため、欠乏しやすいので、気づいていないところで鉄不足になっている可能性があります。女性や妊娠・授乳中の方だけでなく発育期の子供やコーヒー・緑茶・紅茶をよく飲む方も欠乏しやすいので積極的な摂取が必要になります。
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亜鉛
亜鉛は、タンパク質やホルモンの合成など、多くの代謝に関わっているとても大切な栄養素です。そして体内で作ることができない「必須微量ミネラル」です。欠乏すると、皮膚に影響が出たり、味覚障害、脱毛、免疫力低下などがあります。運動をしてよく汗をかく人や、ダイエットをしている人などは、積極的に摂取したい栄養素です。