当院では栄養士の大塚さんにご協力いただき毎週栄養たっぷりのレシピをご紹介します✨
過去のレシピに関してはこちらよりご覧ください。
過去3回にわたって、お腹の中に潜むカビとカビへの対策に関してお伝えしてきました。
誰のお腹にでもカビは存在しますが、腸内環境との健全なバランスが保たれていれば、それ以上カビを増やすことはありません。
お腹の症状だけでなく、下記のような症状はありませんか?
・頭がぼーっとしてしまう
・食後眠くなりやすい
・飲酒していないのに酔ったようにふわふわする
病院へ行ってもなかなかよくならない症状がありましたら、”お腹のカビ”を疑ってみましょう。
腸は身体の免疫力
腸は免疫の鍵となる臓器であり、生命の維持に必要な栄養素と水分を吸収する働きがあります。また、病気や生命を守る、人体最大の免疫システムの働きがあると言われています。
腸には免疫細胞の約70%が集まっています。
免疫細胞が力を発揮するために重要なのが腸内環境です。通常、健康な人の腸内には、大腸から小腸にかけておよそ100種類以上の様々な菌(善玉/悪玉)が存在し、バランスを取りながら腸内環境を維持しています。
一方で、腸内環境が悪化してしまうと病気を引き起こす原因となります。
悪玉菌が増えると、腸の粘膜を破壊して、本来吸収されるはずのない未消化物や有害物質が吸収され(LGS:腸管壁浸漏症候群)、アレルギーや精神疾患など様々な慢性疾患の原因を作ります。
下記は腸内環境の影響が考えられる症状・疾患の例です。
- 慢性疲労・冷え
- アレルギー
- 関節痛・膠原病
- 子宮内膜症・子宮筋腫
- 下痢・便秘
- 過敏性腸症候群
- 大腸炎・クローン病
- LGS(腸管壁浸漏症候群)
- 甲状腺機能低下症
- 低血糖症
- 不眠症・イライラ
- がん/腫瘍
- 自閉症スペクトラム障害
- 多動性障害
- 統合失調症
- うつ病・不安症
- 強迫性障害
- チック障害
- 摂食障害
- 肥満・メタボ
- 脂質異常症・動脈硬化
- 脳梗塞
- 高血圧・不整脈感染症
腸内環境がよくなると、老化防止やがん予防にもつながると考えられています。
つまり、ほとんどの慢性症状や疾患を根本的から治し、予防するためには日頃から腸内環境を整えることが必須であると言っても過言ではありません。
腸内環境が悪化する原因としては食事要因やストレス、背骨の歪みによる胃腸の働き低下、化学物質、重金属等が考えられます。またステロイドや抗がん剤をはじめ他の様々な薬剤による悪影響も大きな原因になってきます。
お腹のカビは…カンジダ菌
カビが原因で病気になってしまうことは多いようです。例えば…..下記のようなものがあげられます。
白癬菌 | 水虫 |
ヒストプラズマ真菌(*1) | インフルエンザに似た症状のほか、結核に似た症状 |
アフラトキシン(*2) | ガン |
*1ハトの糞などに含まれているもので、大量に吸い込んだ場合)
*2ピーナッツやアーモンドなどのナッツ類にはえるカビに注意)
上記のように色々な菌が存在しますが、その中でも代表格なものが「カンジダ菌」です。
生活習慣病などにより免疫が弱まってしまうと、カンジダ菌が大量に発生して病原性を示すようになり、異常繁殖を始めます。私たちの体が反応し、白血球を集めてなんとか阻止しようと戦います。
この戦いが、免疫反応を引き起こし、不調を引き起こす要因となってしまいます。
腸内環境の治療を進めるうえで、カンジダ対策がキーポイントの1つです。そして食事はとても重要です。残念ならがら、多くの方が好んで食べているものがカンジダ菌も大好物だからです…。
口に入れて美味しい、あるいは安価な食材にふりかけて美味しくなる魔法の物質が世の中にはいくつも存在します。食べた時に幸福感を感じることができますが、身体にとっては毒です。
腸内細菌を安定化させるためには…
【避けたいこと】
ストレス・疲れ
抗生物質を安易に飲まない
住居のカビ
【改善策】
換気を徹底する
睡眠をしっかりとる
カンジダ菌が身体を支配してしまう?!?
カンジダ菌は常在菌であり、人と共生している菌なので、カンジダ菌が腸に住んでいること自体は悪いことデアはありません。ただし、増えすぎてしまうと身体に影響が出てしまうのです。
■低血糖症
カンジダ菌が糖を摂取すると、アラビノースという糖をつくり出します。アラビノースは糖類に分類され、一部がブドウ糖に変わると考えられています。血糖値を急激に上げることはありませんが、血糖値を下げるインスリンを誘発するため、低血糖状態が起こりやすくなります。低血糖状態が続いていくと、血糖コントロールが不安定になり、様々な身体的・精神的症状を引き起こします。
■エネルギー産生を妨げる
カンジダ菌は有機酸もつくり出すのですが、これらが細胞のミトコンドリアでのエネルギー産生を妨げてしまいます。エネルギー産生を妨げると、低血糖症を引き起こし、不安定な精神状態を作り出してしまいます。
■リーキーガット(腸漏出症候群)
カンジダ菌は腸に菌糸を張って根付きます。そうすると腸壁があれてしまい、リーキーガット(腸漏出症候群)を引き起こします。腸に穴が開くと有害な微生物や毒素が血流に入るのを許してしまい全身に毒素が回って全身に悪影響が出てしまいます。しかも、栄養をきちんと吸収することができなくなってしまいます。食べ物が十分に消化されないと栄養不足になります。
また、荒れた腸からは本当は吸収してはいけない大きさの成分が通過してしまい、アレルギーの原因となります。また、乳製品や小麦製品による脳の混乱を引き起こす原因にもなります。
カンジダ菌対策 〜食事〜
カンジダ菌を増やさないためにも食事は重要です。
■避けたい食事
[基本]
精製された炭水化物
遺伝子組み換え食品
食品添加物
加工食品
砂糖が入っているもの(甘い食べ物・飲み物)
カフェインの含まれているもの
カビが生じやすい食品
殺虫剤・抗生剤・水銀の含まれているもの
乳製品
[果物]
全ての果物(レモン、ライム、パパイヤ、アボカド、オリーブを除く)
[野菜]
豆類(緑豆を除く)、芋類(ジャガイモ、ヤムイモ)ビーツ、にんじん、きのこ
※じゃがいも、ニンジン、さつまいもは1~2回/週ほどであれば可能
※きのこはマイタケ、レイシはOK
[穀類]
グルテンを含むもの
例:大麦、オーツ麦、小麦、コーン、ライ麦
[肉・魚]
加工肉(ベーコン・ハム・ウインナーなど)、豚肉、大型魚、貝類、養殖魚
※抗生物質やホルモン剤まみれの食肉
※抗生物質や環境ホルモンを含む養殖魚
[甘味]
砂糖、アガベシロップ、チョコレート、ココナッツシュガー、人工甘味料(アスパルテームなど)、フルクトース、液体オリゴ糖、はちみつ、ラクトース、糖蜜、米飴、スクロース、糖アルコール
[飲み物]
ビール、カクテル、ワイン、サイダー、スピリッツ、紅茶、アルコール、スポーツドリンク、栄養ドリンク、ジュース(100%のも含む)
■積極的に食べてほしいもの
オーガニックのものを選ぶ
質のいいタンパク質
新鮮な野菜
加工されていない食品
タンパク質は卵か新鮮な肉からとる
ハーブやスパイスを調味料で使う
水をたくさん飲む
電子レンジで作るナムル
カンジダ菌へおすすめの食品を使ったナムルです。(小松菜ともやしのナムル)
■栄養士から一言
調理時間1分あればできるスピード簡単料理です。
冷蔵庫にあるものでできるので、あと一品追加したい!という時にも助かります。
このナムルを作ってビビンバなども手軽にできるので便利です。
■材料
小松菜 1/2束(100g)
もやし 1/2袋(125g)
(調味料)
ごま油 大さじ1
ごま 大さじ1
しょうゆ 大さじ½
塩 小さじ¼
にんにく 1/2かけ分
■作り方
1、小松菜を3〜4cmに切る
2、耐熱容器に小松菜・もやし・すりおろしたニンニクを入れ、ラップをせずみ電子レンジ600W4分加熱する
3、加熱後、ひと混ぜしてザルなどに入れ、水気を絞って調味料を加えたら完成
まとめ
「甘いものがやめられない」「小麦製品をよく食べる」「食物繊維が不足している」「ストレスを感じる」という人は、腸内環境が悪化している可能性があります。その原因のひとつが、腸管でカンジダ菌が繁殖しているケースです。
腸内環境を整えるためには、体に良いと言われている食品が絶対的にいいというわけではありません。ご自身の腸内環境を確認し、より良い食事習慣を身に付けることで心身ともに健康な体を作りましょう。腸内環境、食事習慣について気になる方はお気軽に当院までご相談ください。