当院では栄養士の大塚さんにご協力いただき毎週栄養たっぷりのレシピをご紹介します✨
過去のレシピに関してはこちらよりご覧ください。
今回からはアボカド🥑についてです。
ディップにしたり、サラダに入れたり、丼ものになったりと日本でもすっかり認知された食材です。女性には好きな方も多いのではないでしょうか。
「森のバター」とも呼ばれ、栄養たっぷりなスーパーフード。実際にどんな栄養があり、私たちの身体にどのような関係があるのかを解説していきます!
アボカド特集中は、アボカドレシピもご紹介しますので、ぜひお楽しみに!!
アボカドとは?
「世界一栄養価が高い果物」と言われているくらい栄養満点な食材がアボカドです。
知れば知るほど、積極的に摂取したくなると思いますので、是非ご参考にしてください!
■そもそもアボカドとは?
クスノキ科の一種で、常緑高木(1年中緑の葉をつける樹高が高いもの)のことで、果物に分類されています果物には珍しく約16%もの脂肪分があるため、「森のバター」といわれています。
アボカドはメキシコの遺跡から種子が見つかっており、およそ7000年前から栽培されていたと言われています。ペルーのチャンチャン遺跡からは西暦900年ころのものと見られるアボカドの実をかたどった土器が発見されています。日本では昭和40代ごろまでワニナシと呼ばれていました。果実の表皮が動物のワニの肌に似ていることからこのように呼ばれていたと言われています。
原産地は中央アメリカで、5000年以上前から栽培されていたと言われる歴史ある食材です。日本の食卓に並ぶもののほとんどは輸入されたもので、メキシコ産のものが約9割です。低温に弱く、主に熱帯・亜熱帯で生育します。5月頃に花を咲かせて、果実は11〜12月ごろに収穫されます。品種は1000種類以上もあると言われていますが、日本に輸入されているものは「ハス」という品種がほとんどです。日本での生産量はそれほど多くありませんが、和歌山県や愛媛県などで国産のアボカドも栽培されています。
■アボカドに含まれる栄養
アボカドは1/2個で不足しがちな栄養素や、健康や美容のために摂りたい栄養素が詰まった魅力的な食べ物です。含まれる栄養素は下記の通りです。
1/2個(約70g) | 1日に必要な量の充足率※ | |
カロリー(エネルギー) | 125kcal | 5.4% |
タンパク質 | 1.5g | 2.6% |
脂質 | 12.3g | 19% |
炭水化物 | 5.5g | 1.5% |
カリウム | 413mg | 14.8% |
ビタミンE | 2.3mg | 39.0% |
食物繊維 | 3.9g | 20% |
※1日に必要な量の充足率:18〜64歳男女の平均値を使用しており、個人に必要な量を意味するものではありません
美容や健康にうれしい栄養素
先ほど挙げた通り、アボカドには健康や美容のために摂りたい栄養素が詰まっています。
■ビタミンE
ビタミンEは「若返りのビタミン」呼ばれるほど、肌や血管の老化の原因となる活性酸素の働きを抑えてくれる働きがあると言われています。そのため、体をストレスから守り、老化を抑える効果があります。
また、活性酸素の酸化を防ぐことで、シミやしわの増加を防いだり、血行を改善させることで冷え性を改善、悪玉コレステロールの酸化を防止して動脈硬化を防ぐなどの効果があると言われています。
ビタミンEは脂溶性ビタミンといい、油と一緒に摂ることで吸収率がアップしますが、アボカドの場合、アボカド自体に脂質が含まれているため、油を追加しなくとも、アボカド単体で効率よくビタミンEを摂ることができます。
■カリウム
野菜や果物に多く含まれ、アボカドに含まれる量は果物の中では1番です。カリウムは水に流れ出やすい性質を持っていますが、アボカドは切った後に水にさらすことがないため、カリウムを無駄なく摂ることができます。
カリウムは余分な塩分(ナトリウム)を排出してくれる働きがあるため、血圧やむくみが気になる方に役立つ栄養素です。塩分のとり過ぎは血圧を上げる原因や、むくみの原因になるため、減塩で対策すると同時にカリウムの摂取が大切です。
忙しいとスーパーのお惣菜や外食が続いてしまうことがありますが、それらで塩分をとり過ぎてしまったときや、お酒やおつまみをとりすぎてしまった際のむくみ対策として食べるのも良いでしょう。
■食物繊維
日本人は野菜や果物の摂取不足から、食物繊維の摂取量が不足気味です。食物繊維は便秘の解消や腸内環境を整えるのに役立つだけでなく、血糖値の急激な上昇を防いだりコレステロールの吸収を妨げたりする働きがあります。
アボカドには3.9gものの食物繊維が含まれ、それはごぼう約1本分と同じ量の食物繊維が含まれています。食物繊維は腸内で善玉菌のエサとなり、善玉菌が増えるのを助けてくれます。
また、血糖値やコレステロール値の上昇を抑えるには、食事の前に食物繊維を摂ると効果的といわれているため、アボカドを使った料理は食事のはじめにとるようにするのがおすすめです。
■不飽和脂肪酸
「森のバター」と呼ばれるほどアボカドは野菜や果物の中では脂質の多い食材です。なんと果肉の20%が脂肪です。脂質と聞くと、カロリーなどを気にしてしまうのですが、アボカドの脂質は身体にいい働きをしてくれので、むしろ積極的に摂りたいものです。
アボカドに含まれる脂質は、そのほとんどが不飽和脂肪酸といわれる脂質で、中でもオレイン酸が多く含まれています。オレイン酸はオリーブオイルにも含まれる脂肪酸で、善玉コレステロールを増やし悪玉コレステロールを下げてくれる働きがあります。
ただし、脂質が多い分カロリーが高いので食べ過ぎはカロリーオーバーの原因となります。頻繁に食べるのであれば、1日に1/2個程度にしておくのがおすすめです。
アボカドと豆腐のカプレーゼ風
おつまみにも良いですし、女子会にもいいかもしれません。
■栄養士から一言
濃厚な味のアボカドと淡白な味の豆腐はとても相性がよく食べやすいです。
豆腐は水切りをした後、塩をして30分以上ほど寝かせたのもあって豆腐に塩分があり、絹豆腐とは思えないほどしっかりしていました。ドレッシングで使用したクルミの歯ごたえもありとても美味しいです。火を使わないのもいいです。
■材料(2人分)
絹ごし豆腐 1/2丁(150g)
アボカド 1/2個
塩 2g
〈ドレッシング〉
クルミ 大さじ1
エクストラバージンオリーブオイル 大さじ1
バルサミコ酢 大さじ½
塩 0.5g(ひとつまみ)
■作り方
1、豆腐はキッチンペーパーに包み、耐熱容器に入れ、電子レンジ600W2分加熱する
あら熱が取れたら、塩をふり新しいキッチンペーパーに包み、冷蔵庫で30分以上冷やす
2、アボカドは種を取り出し、皮をむいて2~7cm幅くらいにスタイスする
豆腐もアボカドと同じくらいにスライスする
3、ドレッシングを作る
クルミは粗く刻み、他の材料とよく混ぜ合わせる
4、お皿に豆腐とアボカドを交互に盛り付けて、上からドレッシングをかけたら完成
まとめ
アボカドは、栄養が豊富ですので普段あまり野菜や果物を食べない、または食生活が乱れがちな方に摂ってもらいたい食材の1つです。
今回ご紹介したビタミンE・カリウム・食物繊維・不飽和脂肪酸以外にも、貧血予防や妊娠中に欠かせない栄養素である葉酸、免疫力の維持や肌の健康作りに欠かせないビタミンCも補給できます。
アボカドが好きな方は、カロリーが高いので、摂りすぎには注意しながら美味しく食べましょう!