スパイスの栄養って!?~ガラムマサラ~

いつも西馬込あくつ耳鼻咽喉科のブログをご覧頂きありがとうございます^ ^

当院では栄養士の大塚さんにご協力いただき毎週栄養たっぷりのレシピをご紹介します✨

前回は、スパイスの効果・効能とスパイスを使ったレシピをお伝えいたしました。

今回はスパイス第2段、ガラムマサラの紹介です。

ガラムマサラは、数種類の原料を組み合わせたミックススパイスなんですね!
スパイスの種類や分量の規定はなく、地域や家庭によって異なるそうです。
北インドの料理に使う基本のミックススパイスで2〜3種のスパイスとハーブを合わせたような簡単なものから、10数種類以上のスパイスをブレンドしたものまであります。
クローブがベースになった辛いものや、シナモン、カルダモンなどがベースになっている香りの良いものがあります。
インドでは肉類、野菜、豆、乳製品など幅広い料理に使われます。カレー料理の仕上げなどにふりかけると本格的な風味になります。
料理の仕上げ、下味などに使われることが多いです。
ヒンディー語でガラムは「熱い」マサラ「混合物」という意味です。

どんなものが入ってるの?

◉クミン
カレーに用いるスパイスの代表格です。紀元前16世紀ごろに書かれた古代エジプトの医学書にも登場しています。体を温めて食欲増進、消化促進し、膨満感を解消します。殺菌効果などもあります。脂質代謝異常や生活習慣病の改善に役立つとされています。

◉シナモン
漢方では桂皮と呼ばれ古代から感染症、関節症、呼吸器疾患などに使用されています。体を温め、優れた保温効果により下半身を温め、腹痛や足腰の痛みの緩和、月経痛など女性特有の症状にも有効です。聖書にも記述があり、世界最古のスパイスといわれています。日本では京都の八ツ橋にも入っています。焼き菓子、野菜や果物の煮込みなどに最適です。

◉ナツメグ
香りは甘くスパイシーです。消臭効果に優れ、熱が加わると刺激的な香りは飛んで甘さが残るため、お菓子作りにも用いられています。

◉クローブ
すっきりとした強烈な香りと独特の甘い香りが特徴です。釘のように見える姿からフランス語の(クロウ=釘)がその名前の由来です。消臭効果が高く抗菌、抗酸化作用のほか、鎮痛、後炎症作用などがあります。防腐と防虫の効果もあり肉類の臭み消しや焼き菓子の香り付けなどに使われています。

◉カルダモン
爽やかな香りが特徴です。胃腸薬の原料となります。体を冷やす作用があるといわれインドではチャイ、サウジアラビアではコーヒー、北欧ではケーキやパンにも用いています。

◉コリアンダー
完熟後にはオレンジに近い爽やかな香りがありスパイスカレーには必需品です。葉はパクチーと呼ばれます。ヨーロッパでは消化不良、健胃などに対する薬用として使われ、デトックス作用があるとされています。肉、魚料理、お菓子作りに使われます。

◉ブラックペーパー
熟す前に実を収穫し乾燥させたスパイスです。中世ヨーロッパでは、その需要から歴史を動かすほどのスパイスだったことがよく知られています。薬用としては発汗、食欲増進に使われます。抗酸化作用、抗炎症作用があります。臭い消しや防腐の効果もあります。お肉と相性が良いです。

スパイスをブレンドすることで香りもちょっと複雑で奥深いものになります。

効果・効能

1、血行促進・発汗効果
血行を促進する効果があります。スパイスの中には交感神経を刺激して、血流を促進、体温を上げて発汗を促すものもあります。この時に出る汗には水分だけではなく皮脂も含まれているため、肌の水分の蒸発を防ぐことで美肌効果も期待できます。

2、消化を促進する効果
ガラムマサラに含まれるナツメグには消化を促進する働きがあります。これらは漢方では生薬としても使用されるもので、内臓の不調を改善する効果が期待できます。

3、食欲増進効果
複数のミックススパイスであるガラムマサラの香りには食欲増進効果があります。特にナツメグに含まれる飽和脂肪酸は食欲を促進、夏バテや食欲の落ちる時でも食欲の減退を防いでくれます。ほかには抗酸化作用や生活習慣病の予防といった健康効果も期待できます。

前回書かせていただいた五香粉とガラムマサラの違いはこちら👇

ガラムマサラや五香粉は複数の香辛料を混ぜたミックススパイスです。
■ガラムマサラ
インドを中心に仕上げに使われるミックススパイスで、シナモンやナツメグ、ブラックペッパー、クローブなど3〜10種類の香辛料が使われています。

■五香粉は
中国で使われるミックススパイスの1種です。クローブや花椒、八角など5種類以上の香辛料を混ぜて作られます。中国料理では臭み消しとして利用されます。

ガムラマサラ入り肉じゃが

■栄養士からの一言

いつも作っている肉汁じゃがにガムラマサラを加えるだけでも、ちょっとスパイシーでいつもの肉じゃがとは違った味わいになりました。
肉じゃがはジャガイモやニンジンがちょっと火が入りづらいのでいつもより一回りほど小さめに切ってください。玉ねぎは蓋をするように1番上にのせています。
ジャガイモやニンジンが固い場合は延長して加熱してください。
熱いうちはまだ味が染みていないので少し冷めて味が馴染んでから食べられると美味しくいただけます。
いつもの料理にスパイスを加えるだけでも料理のレパートリーが増えます。味変、ちょっと気分を変えたい時にもスパイスは活躍しますよ。

■材料

じゃがいも 2個 (200g)
ニンジン  1/2本 (60g)
豚細切れ肉 130g
玉ねぎ  1/2個 (120g)
砂糖    大さじ1・1/2
酒     大さじ1・1/2
しょうゆ  大さじ1・1/2
ガラムマサラ小さじ1

■作り方

1、じゃがいもは芽が出ていれば芽をとり、乱切りにする。にんじんも乱切りにし、玉ねぎは0.5ミリ幅ぐらいに切る。お肉は食べやすい大きさに切る。
*小さめに切ってください

2、耐熱容器に1を入れ混ぜ合わせた調味料を回しかける。

3、2にラップをかけ電子レンジ600ワットで10分加熱する。ガムラマサラを加えよく混ぜ冷ます。

4、完成!!!

パーソナルトレーナーのワンポイントストレッチ

ガラムマサラの血行促進にちなんで、身体の流れの働きを担うふくらはぎのストレッチをご紹介します^ ^

ふくらはぎは歩く、走る、ジャンプするなどの動きの支えと、「第二の心臓」としての役割も担っています。筋ポンプの働きから、ふくらはぎが血液を送る役割をしています。
この筋ポンプ作用によって血行が良くなり、心臓の働きを助けることにもつながります。

そこで、歯磨きしながら、魚を焼きながら、電車を待ちながら、できる時に少しでもかかとのup downをしてみてください!
ふくらはぎが使われて血流が良くなり、さらにむくみの解消にも繋がります。

できる時に少しずつ、身体を動かしてあげてくださいね!

記事執筆者

大塚 智美

・現役保育園栄養士
・時短料理研究家

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