いつも西馬込あくつ耳鼻咽喉科のブログをご覧頂き、ありがとうございます^ ^
当院では栄養士の大塚さんにご協力いただき毎週栄養たっぷりのレシピをご紹介します✨
過去のレシピに関してはこちらよりご覧ください。
皆さんスパイスとハーブの違いってご存じでしょうか。多分、なんとなく「あれはハーブかな?これはスパイスかな?」とイメージは持てても、なかなか説明しようと思うと難しいですよね。実は日本において、スパイスとハーブについての厳密な定義はされていません。
スパイスもハーブも、食べ物や飲み物に香りや色、風味をプラスするという点では同じであり、普段の生活でその違いをあまり意識することがないからです。
植物学的には、茎と葉と花を利用するのもハーブ、樹皮や種子、実、根などを使うものをスパイスと区別する説もありますが、実際に分類するのはとても難しいです。その理由は、同じものであっても国によって定義づけが違ったり、葉や種子ではそれぞれ扱い方が異なったりする場合もあるからです。
例えば、タンポポ茶はタンポポの根を煎じたものですが、スパイスとは言いません。また、カレーに使われるクローブは花のつぼみを使いますが、ハーブとは言わずにスパイスに区分されます。
ヨーロッパでは、スパイスとハーブの定義の根拠を自家栽培できるかどうかで判断しているところもあります。こしょうや、クローブ、ナツメグ、シナモン、オールスパイス、唐辛子などのように、ヨーロッパでは自家栽培できない植物の根や茎、樹の皮、果実、種子類をスパイスと呼び、オレガノ、バジル、タイム、パセリ、ローレル、ローズマリー、セージなど自家栽培できる草花をハーブと呼んでいます。
現在、世界中で使われているスパイス、ハーブの種類は350~500種類といわれ、日本だけでも100種類が使われていると言われます。
ヨーロッパのスパイスについて
ヨーロッパでの香辛料の歴史は古いです。
紀元1世紀頃には海、陸のシルクロードからヨーロッパに香辛料が流入し始めました。とても貴重で高価なものとして取引されていたようです。スパイスは富の象徴でもあったと思われます。
中世ヨーロッパの人々は、ミックススパイスなどが開発されスパイスが大好きでスパイスが生活に欠かせない存在でした。クローブや胡椒等には高い防腐作用があると信じられていたため、食材保存において欠かせない防腐剤として重宝されていたそうです。
また、大航海時代には、あらゆる階層の人が航海により一攫千金のチャンスがあったので貴重品であったスパイスを求め自力でスパイスを入手しようと冒険に出ています。
ヨーロッパ各国が当時、航路の開けていたアジアでのスパイス争奪から、その産地をめぐって戦争に突入したということも歴史に記されています。
ヨーロッパの中でスパイスを上手に使いこなしているのがフランスと地中海地方です。
スパイス交易で莫大な富を築いたベネチアの大富豪メディチ家からフランス王家に嫁いだことによって、イタリア料理が、フランス人の優れた味覚により今のフランス料理の元になったと言われています。
中世ヨーロッパ時代に主に使われていた主なスパイス
◎ジンジャー
インドでは紀元前から栽培されていたようですが、当時は薬用としてのみ使用されていました。10世紀のヨーロッパでは東洋の貴重なスパイスとして高値で取引されていたそうです。
殺菌作用、臭いを抑える、体を温め血行を促進することで消化を促し食欲増進、冷えにも効果的です。
◎シナモン
世界最古のスパイスの1つともいわれています。もともと東洋で栽培されていてシルクロードや香料の道などを経て中海沿岸まで運ばれていました。ヨーロッパの探検家たちがシナモンを含むスパイスを探し求めました。
体を温め、優れた保温効果があります。香りには胃を健康にする効能もあります。月経痛など女性特有の症状にも有効です。
◎ペッパー
殺菌、抗菌作用があるため、中世ヨーロッパの時代から料理の必需品として知られ、ヨーロッパの様々な料理に使われてきました。大航海時代には食料を長期保存するため使われていてヨーロッパでは非常に重宝されていました。
◎サフラン
高価なスパイスであり着色料です。ひとつの花から3本しか取れないのに加え、手で摘み取らなくてはいけないので高価になっています。
ヨーロッパでは偽造品や混ぜ物の入ったものを売ったものは死刑を含む極刑が課せられたほどです。
クレオパトラは求婚者と顔合わせる前に、サフランを入れた馬乳の風呂に入ったとも言われています。
ストレスを抑えて気持ちを落ち着かせ、血行改善、血の巡りを良くします。
◎パラダイスグレイン
今はあまり使われていないスパイスです。生産地である西アフリカ、ギニア湾岸地方からサハラ砂漠を横断してヨーロッパに運ばれていました。今は西アフリカの民族調理に使われているだけでなかなか手に入りません。
◎クローブ
胡椒、ナツメグとともに大航海時代に取引された中心的なスパイスでした。クローブの蕾はくぎに似た形をしているため、中国では釘を意味する「丁」の字を使い、フランス語で釘を意味する「CLOU」が語源となっています。
ヨーロッパには中国商人によって絹など一緒にスリランカ経由でもたらされたそうです。
体を温めることで胃腸の機能を高める、抗菌効果、鎮痛、解毒作用もあります。歯科でも、用いられています。
◎ナツメグ
インドネシアのモルッカ諸島を原産としています。貿易圏を最初に握ったポルトガル人によって、大航海時代の16世紀取引されていました。
ペッパー、シナモン、クローブと並ぶ世界4大スパイスの1つとして非常に珍重されていました。
体を温める働きに優れています。デトックス、若返りにも効果があるとされています。
◎タイム
シソ科です。草丈20〜30センチの常緑多年草です。350種もあります。
西洋料理には欠かせないスパイスの1つです。古代ギリシャではこのスパイスが有機の象徴とされていました。殺菌力の高さから肉や魚の臭み消しだけではなく、風邪の予防や食あたりの予防としても使われます。
◎キャトルエピス
フランスの標準的ミックススパイスです。フランス語で4種類のスパイスという意味があります。シチューなどの煮込み料理にもよく使われます。
◎プディングスパイス
ミックススパイスとも呼ばれるイギリスの甘いブレンドです。イギリスのクリスマスには伝統的なクリスマスケーキなどに使われます。
◎ピクリングスパイス
主にフルーツや野菜のピクルス作りに使うミックススパイスです。イギリスやアイルランドが発祥とされています。ヨーロッパでは既製品が店によって独自のブランドで作られています。
電子レンジで楽々タンドリー風チキン♪〜スパイスで本格的に〜
■栄養士からの一言
ナツメグとクローブを入れたところでいつものタンドリーチキンが本格的な味になりました。
フライパンやオーブンで焼くのではなく簡単にできるように電子レンジで加熱をしました。
ナツメグ、クローブどちらのスパイスも体を温める効果があるので、食べた後じわじわと体が温まりました。
鶏肉はすでに唐揚げ用などで切ってあるものを購入すると包丁を使わずにできますので、
より時短でできます!
■材料(2人前)
鶏もも肉1枚(300グラム)
~漬け込み調味料~
プレーンヨーグルト大さじ1
トマトケチャップ大さじ1/2
砂糖小さじ1/2
カレー粉小さじ1
ナツメグ小さじ1
クローブ小さじ1
ニンニクのすりおろし1/2かけ分
塩2グラム程度
■作り方
1、鶏肉を食べやすい大きさに切る。
*鶏の唐揚げ用を購入されるとひと手間省けます。
2、ポリ袋などに漬け込み調味料を入れ混ぜ、1の鶏肉を加えて揉み込み、袋の空気を抜いて口を閉じる。
*5分以上漬けてください。
3、耐熱皿にのせ、ふんわりとラップをかけ電子レンジ600ワット6〜7分加熱する。
4、完成!!!!
今回のナツメグとクローブを使ったレシピはいかがでしたでしょうか。
火を使わないので、お子様と簡単に作っていただけます🍳
是非一度機会がございましたらお試し下さい!
ご一読いただきありがとうございました😊
また次回のブログをお楽しみに♪