ビタミンC③

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前回、前々回に引き続き、ビタミンCについてです。今回はビタミンCを摂るタイミングと欠乏や摂りすぎてしまった際に起こり得る症状についてお話をしたいと思います。

・「ビタミンC③」

・「ジャーマンポテト」

当院では栄養士の大塚さんにご協力いただき、毎回栄養たっぷりのレシピをご紹介しております。

過去のレシピに関してはこちらよりご覧ください。


前回はビタミンCの推奨摂取量は成人男性、女性、どちらも100ミリグラムであること、キウイフルーツなら2個分、いちごなら10粒程度の量です。

ビタミンCが豊富な食品名などを具体的に挙げさせていただきました。

ビタミンCはこれからの寒い季節には消耗が速くなると言われており、冬は多めにビタミンCを摂る必要があります。

今回はビタミンCを摂るタイミングと欠乏するとどうなる?摂りすぎるとどうなる?についてお話をしたいと思います。

ビタミンCを摂取するタイミング

ビタミンCは水に溶ける性質を持っているので尿中に流れてしまいます。体内で1番濃度が高くなるのは3時間後と言われています。同時に3時間後に尿中に出ていく分も1番多くなるようです。

1日あたり200ミリグラム程度までの摂取の場合、吸収率が90%と高いですが、1日あたり1000ミリグラム以上摂取した場合には、吸収率が50%以下になってしまいます。

1日にまとめて大量に摂取するのではなく、適切な量をこまめに摂取することが大切です。

ビタミンCの摂取不足

ビタミンCが不足すると、コラーゲンが合成されないために、毛細血管から出血死、歯肉炎や貧血、全身倦怠感、脱力、食欲不振の症状が起こります。怪我なども治りにくくなります。ビタミンC不足の状態が長期に渡ると壊血病を発症することがあります。

壊血病は、大航海時代である15世紀半ばから17世紀半ばにかけて特に影響が深刻だったのが、遠方へ航海する船の乗組員たちでした。昔は冷蔵庫など長期的に保存できる技術もなかったので長旅であればあるほど、生野菜や果物といった新鮮な野菜食材を食べることができないのでビタミンC不足になった船員たちが次々と壊血病にかかっていきました。

現代ではパン、麺、ご飯、ファーストフード、お菓子ばかりを食べる人、極端な食事制限をしている人などビタミンCの少ない食事をしている人などに起こり得ます。

壊血病の症状としては、疲れ、だるさなどが早い時期に見られるようになります。そして1から3ヶ月ほどすると、内出血を起こしやすくなったり、歯茎から出血が見られたり、歯が抜けるようになったり、関節が痛くなったり、気分に変化が見られたりします。さらに、病気が進むと浮腫を起こしたり、神経障害が見られるようになり、死に至ります。

ビタミンCを過剰に摂った場合

過剰摂取しても、消化管からの吸収率が低下し、尿中排出量が増加するため、健康被害は低いと言われています。

ビタミンCをまとめて過剰に摂取すると、下痢、腹痛が起こる場合があると言われています。サプリメントなどを取る場合は、専門家に相談しましょう。

食事などで摂る分には、過剰摂取の心配はほとんどありません。

水溶性ビタミンのビタミンCは茹でると煮汁に溶け出して損失してしまいます。しかも熱に弱いため、加熱するとビタミンCが失いやすくなります。野菜や果物は鮮度が良い生の状態で食べるといいですね。

加熱する場合で効率よく摂取するには、水や熱に接する時間を短くしたり、スープなどにするのがお勧めです。


本日の一品:ジャーマンポテト

■材料(2人分)
じゃがいも    2個(200グラム)
玉ねぎ      1/4個(70グラム)
ソーセージ    3本
にんにく     1かけ
塩        1〜2グラム程度(じゃがいもと玉ねぎの0.6%)

1、じゃがいもは縦半分に切り8等分のくし切り、玉ねぎは薄切りに切る。ソーセージは斜め幅0.5センチ、にんにくはみじん切りにする。

2、耐熱ボウルに1と塩を入れ全体を混ぜる。

3、ふんわりとラップをかけ600W8分加熱する。

4、全体を混ぜ合わせ、じゃがいもを竹串に刺してスッと通れば完成です!

栄養士の大塚先生より一言:

じゃがいもがホクホクしていて我が家でも人気でした。

じゃがいもを大きく切りすぎると中まで火が通らないこともあるので、気をつけてください。

ビタミンCは加熱によって壊れやすいのですが、じゃがいもは、でんぷんによって守られているため他の野菜より火を通しても壊れにくい特徴があります。


本日もお読みいただきありがとうございます。

生活習慣の見直しや改善、ご自身の不足している栄養を知りたいなど、一人ひとりに合ったプランを提供します。お気軽に当院の栄養外来にてご相談ください!病気になる前にしっかりと普段から予防を心がけることが大切です。

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記事執筆者

大塚 智美

・現役保育園栄養士
・時短料理研究家

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