胃腸を温めるスパイス クローブ

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スパイスは日本人には、あまり馴染みがないものだと思いますがアジア、アラビア、地中海地方などでは何千年もの昔から人々の暮らしに深く関わってきました。金同様の価値を持った時代もあったほどです。とても貴重だったため、各国は争って、航路検索の旅に出て生産管理権を巡って争いなども起こっていたようです。

今回はその中でもクローブに注目していきたいと思います!

スーパーで見られているときは粉末になっていますが、形状1.5センチ位の首に似た形をしていて、色は脳褐色で、強く甘い香りと舌にしびれるような刺激味があるのが特徴です。

熱帯、亜熱帯地方で成長する常緑樹で、そのつぼみが開花する直前に摘み取り日陰に干して、乾燥させ、スパイスとして利用しています。

シナモンやナツメグと並び、世界中で愛用されるスパイスの一つです。その特有の風味と香りは、多くの料理や飲み物に使用され、健康に多くの利点をもたらします。


クローブの栄養価

クローブは、ビタミンやミネラルが豊富に含まれていることから、栄養価が非常に高いスパイスです。
特に、以下の栄養素が豊富です。

ビタミンK:血液の凝固や骨の健康に寄与します。
ビタミンC:免疫機能を高め、抗酸化作用があります。
カルシウム:骨と歯の強化に必要です。
マグネシウム:筋肉と神経の機能を助けます。

クローブは髪の健康にも良い影響を与えることで知られています。クローブオイルは、以下のような効果を持つとされています。
・頭皮の健康:クローブオイルは頭皮の血行を促進し、毛根に栄養を行き渡らせます。これにより、髪の成長が促進され、脱毛が防がれることがあります。
・抗菌作用:クローブには強力な抗菌作用があり、フケや頭皮の感染症を防ぐのに役立ちます。
・保湿効果:クローブオイルは髪をしっかりと保湿し、乾燥やダメージから守ります。


子どもがクローブを食べる場合は?
クローブは一般的に安全なスパイスとされていますが、子どもに与える場合には注意点もあります。

クローブは強い風味を持つため、少量から始めて子どもの反応を確認することが重要です。また、消化器系に影響を与える可能性があるため、胃腸が敏感な子どもには注意が必要です。

子どもが直接摂取することで胃腸に刺激を与える可能性があります。代わりに、料理に少量加える形で使用するのが安全です。


クローブを食べる効果は?
クローブを適量摂取することで、以下のような健康効果が期待できます。

・消化促進:クローブは消化酵素の分泌を促進し、消化不良や胃の不快感を軽減します。
・抗炎症作用:クローブの抗酸化物質は体内の炎症を減少させ、慢性炎症関連の疾患を予防するのに役立ちます。
・免疫力向上:ビタミンCやオイゲノールの抗菌作用により、免疫システムが強化されます。
・血糖値のコントロール:クローブには血糖値を安定させる効果があり、糖尿病の管理に役立つことが示されています。


クローブの購入場所と選び方は?
クローブはスーパーマーケット、健康食品店、オンラインショップなどで購入することができます。

選び方
・外観:新鮮なクローブは、濃い茶色から黒っぽい色をしており、光沢があります。乾燥しているものや色が薄いものは避けましょう。
・香り:クローブは強い香りが特徴です。香りが弱いものは、品質が低下している可能性があります。
・有機認証:できるだけ有機栽培のクローブを選ぶと、農薬や化学物質の影響を避けることができます。

クローブは瓶詰めや袋詰めで販売されていますが、使う際には密閉容器で保存し、冷暗所に保管することで、香りと風味を長持ちさせることができます。


包丁なしで作れるスパイス苦手でも食べれる!
切り干し大根とツナ

◾️材料(2人分)
ツナ缶1缶
切り干し大根15グラム
カレー粉小さじ1/2
クローブ1グラム
◾️調味料
トマトケチャップ小さじ1/2
醤油小さじ1/2

1、切り干し大根は水に15分ほど浸して戻し、水気を絞り食べやすい大きさに切る。

2、耐熱容器に1、ツナ、カレー粉、調味料を入れ混ぜ合わせる。

3、2にふんわりとラップをして電子レンジ600W3分加熱する。全体を混ぜ合わせたら完成

【栄養士 大塚先生より】
切り干し大根の戻し汁には筋肉や神経などの働きを調整するミネラル、ビタミンなどの栄養がたっぷり入っています!我が家は汁を水→戻し汁にしてお味噌汁で使いました。ほんのり甘くなるような気がします。
クローブは、その独特な風味と香りだけでなく、多くの健康効果を持つスパイスです。栄養価が高く、髪の健康にも良い影響を与えます。
消化促進や免疫力向上などの健康効果を享受するために、適切な選び方と保存方法を守りながら、日常の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。

記事執筆者

大塚 智美

・現役保育園栄養士
・時短料理研究家

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