旬の食材 きのこ

秋は、さまざまなきのこが旬を迎える季節ですね。
きのこは、栄養価が高く、低カロリーでヘルシーな食材であるだけでなく、料理の幅を広げるワクワク食材の一つです。

 きのこの栄養価は?
きのこは全般的に、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富です。特に次のような栄養素が注目されています。

ビタミンD
きのこは、ビタミンDが豊富です。ビタミンDは、カルシウムの吸収を助け、骨の健康を保つために必要不可欠な栄養素です。特に、乾燥させたしいたけなどは、ビタミンDの含有量が生しいたけに比べて非常に多く、日光を浴びることでビタミンDが生成されます。

 食物繊維
きのこには不溶性食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は、腸の働きを助け、便秘を予防する効果があります。また、食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにする働きがあり、糖尿病予防にも効果が期待されています。

カリウム
きのこにはカリウムが多く含まれています。カリウムは、体内の塩分(ナトリウム)を排出し、血圧を正常に保つ効果があります。特に、しめじやまいたけなどの「秋きのこ」は、カリウムが豊富で血圧が気になる方にもおすすめです。

抗酸化作用
きのこには抗酸化作用を持つ成分が多く含まれています。例えば、エルゴチオネインというアミノ酸は、強力な抗酸化物質として知られており、体内の酸化ストレスを軽減する働きがあります。これにより、老化防止や生活習慣病の予防に役立つとされています。


秋におすすめのきのこ
秋にはさまざまな種類のきのこが出回りますが、その中でも栄養価が高く、料理に取り入れやすいきのこの紹介です。

しいたけ
しいたけは、ビタミンDを豊富に含む代表的なきのこです。日光に当てることで、ビタミンDの含有量が増えるため、乾燥しいたけは特にビタミンDの供給源として優れています。また、しいたけに含まれるレンチナンという成分は、免疫力を高める効果があるとされています。

まいたけ
まいたけは、独特の風味と食感が特徴で、食物繊維が豊富に含まれています。また、まいたけにはデオキシノジリマイシンという成分が含まれており、これは血糖値の上昇を抑える効果が期待される成分です。まいたけはダイエット中の方や血糖値が気になる方におすすめのきのこです。

 しめじ
しめじは、低カロリーでビタミンB群や食物繊維が豊富に含まれています。特にビタミンB2は、体内のエネルギー代謝を助ける役割を果たします。また、しめじは炒め物や鍋料理、スープなど幅広い料理に使いやすく、冷凍保存ができるため、常備しておくと便利です。

えのき
えのきは、細長い形状とシャキシャキとした食感が特徴のきのこです。えのきには、エルゴステロールという成分が含まれており、これは体内でビタミンDに変換されるため、骨の健康をサポートします。また、えのきは食物繊維も豊富で、特に腸内環境を整える働きがあるため、便秘改善に役立ちます。

なめこ
なめこは、ぬめりのある食感が特徴で、鍋料理や味噌汁に適しています。ぬめり成分には水溶性食物繊維が含まれており、これが血糖値やコレステロール値をコントロールするのに役立ちます。また、なめこにはビタミンB2やビタミンB6が多く含まれており、エネルギー代謝や免疫力の向上に寄与します。


きのこの選び方
きのこを選ぶ際には、次のポイントを押さえておくと新鮮で栄養価の高いものを手に入れることができます。

見た目と色は?
きのこは、鮮やかでツヤがあり、色が均一なものを選びましょう。特にしめじやえのきは、茎の部分がしっかりしていて、乾燥していないものが新鮮です。しわや変色が見られるものは鮮度が落ちている可能性があります。

香りは?
新鮮なきのこは、特有の香りが強く感じられます。例えば、しいたけは、風味豊かな香りが特徴です。逆に、無臭に近かったり、酸味を感じる香りがするものは鮮度が低下している可能性があります。

 ぬめりは?
なめこやえのきなど、ぬめりのあるきのこは、ぬめりがしっかりとあるものを選ぶといいです。ぬめりが少ないものは、鮮度が落ちている可能性があります。

購入する時に見極めるのはちょっと大変ですね。

きのこは、食べることで健康効果を得られるだけでなく、調理の工夫によって変わります。
きのこを日光に干すことで、ビタミンDが増えますが、さらに干すことで風味が増し、うま味も強くなります。干しきのこを作る際には、天気の良い日に数時間干すだけで、ビタミンDの含有量が大幅に増加します。特に、しいたけやまいたけは、干してからスープや煮物に使うと一層深い味わいになります。

秋のきのこは、栄養豊富で低カロリーな食材として、健康維持に非常に役立ちます。ビタミンDや食物繊維、抗酸化作用を持つ成分が含まれているため、積極的に食事に取り入れてみましょう。また、新鮮なきのこを選ぶポイントや、干しきのこの活用法などを活かして、秋の味覚を楽しんでみてください。


秋のきのこと鶏肉、トマト焼き

◾️材料(2人分)
鶏もも肉1枚(300グラム)
トマト1個
まいたけ1袋
塩材料の0.6%
オリーブオイル大さじ1

1 鶏肉は一口大に、トマトは櫛切りにして半分に切る。まいたけは手でほぐす。

2 1の重量の塩分量0.6%を計算して加える。

3 オリーブオイルを回しかけて、オーブン180度で25分加熱する。

【栄養士 大塚先生より】

材料を測るだけで簡単にできるので、お好きな量で作られてください。
ちなみに私の場合は材料が全部で605グラムだったので605×0.6%  3.6グラムの塩を入れました!
きのこ、トマトのだし汁がたくさん出ますので、パスタ、パンにつけても、そのまま汁として飲まれても美味しくいただけます。
私はそのまま飲んだのですが、きのこの旨みが出ていてとてもおいしかったです。秋のキノコはとてもおいしいので、よかったら作ってみてください。

記事執筆者

大塚 智美

・現役保育園栄養士
・時短料理研究家

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